投資信託ラインナップAUTUMN& WINTER2025-2026
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30▌標準偏差(リスク) 〜リスクの度合いを数値で把握し、下落の際の損失を想定〜▌標準偏差10%のかんたんイメージ基準価額のリターン(騰落率)を把握すると同時に、価格変動のリスク(標準偏差)をみることで投資信託の値動きの特性が理解できます。投資信託の価格変動リスクを測る下落した際の振れ幅を前もってイメージすることは、実際の下落局面に対する心構えになります。図①図②そうした価格変動リスクの大きさを測る指標として「標準偏差」が使われています。標準偏差をみるうえでのポイントは以下のとおりです。例えば、ファンド A の標準偏差が約 1 0 %に対し、ファンド B の標準偏差が約 17%の場合、両ファンドの価格変動リスクは 7 割程度異なることを示しています。ファンド A の標準偏差(3 年・年率)約 10%と仮定して説明すると、1 年リターンの変動幅が 20%(平均リターンの上下10%の範囲)に収まるケースが多く(確率約 68%)、変動幅 40%(平均リターンの上下 20%の範囲)に大部分が収まる(確率約 95%)ことを示します。つまり、ファンド A が 1 年間で平均から 20%を超えて下落(上昇)する確率は約 5%(100%−確率約 95%)と統計的にかなり低いことを示しています。標準偏差の見方(基本)標準偏差はリターンのバラツキ度合いを示す統計的な数値で、標準偏差の値が大きいほど価格変動が大きく、標準偏差の値が小さいほど価格変動が小さいことを示します。標準偏差 10%のファンドの値動きの振れ幅は、標準偏差 20%のファンドの1/2程度であることを示しています。標準偏差の見方(応用)理論的には、標準偏差が10%のファンドで、平均的なリターンが0%だった場合、約68%の確率で10%から−10%の範囲に1年リターンが収まったことを意味します。(下図①)また、約95%の確率で20%(10%×2)から−20%(−10%×2)の範囲に1年リターンが収まったことを意味します。(下図②)

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