【働き方改革】ワーケーションって何?テレワークとの違いやメリットを解説
近年、働き方の概念が劇的に変化しています。そのなかで注目を集めているのが「ワーケーション」です。 本記事では、ワーケーションの基礎知識からテレワークとの違い、導入のメリット・デメリット、そしてスムーズに始めるためのステップを解説します。
ワーケーションとは
ワーケーションとは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語です。観光地やリゾート地など、普段とは異なる場所に滞在しながら仕事を行う働き方を指します。 ワーケーションは、主導する主体によって大きく2つのスタイルに分けられます。
【個人主導型】旅行を楽しみながら働くスタイル
個人主導型のワーケーションは、働く場所や時間、仕事の配分を自分自身でコントロールする方法です。「旅行のついでに少しだけ働く」「帰省中に数日間だけ業務をこなす」といった自由度の高さが魅力です。
- 1週間の旅行中、最後の2日間だけ仕事する
- 実家に帰省しながら仕事する
- 旅行先に半月滞在し、滞在時間の半分を仕事に充てる
- 午前中に仕事をして、午後からは観光を楽しむ
【企業主導型】社員旅行・合同研修をしながら働くスタイル
企業主導型のワーケーションは、社員旅行や合同研修、地域課題の解決プログラムなど、企業が企画・提供するスタイルです。従業員同士の結束(チームビルディング)や、非日常の環境でのアイデア創出を目的としています。多くの場合、移動費や宿泊費が会社負担となるのがメリットです。
- 温泉地に集まり研修やアイデア出しを行う
- 地域に滞在し、課題解決に取組む
- 出張と休暇を組合わせる
- 社員旅行の中日に合同研修を行う
ワーケーションとテレワークの違い
ワーケーションとテレワークは「場所を選ばず働く」という点では同じですが、以下の3つの観点から見ると本質的な違いが分かります。
目的
ワーケーションの本質は、非日常の環境でのリフレッシュにあります。住み慣れた土地を離れて新しい景色や文化に触れ、これまでにない発想やアイデアを生み出すことも期待できます。
一方テレワークは、業務の効率化が活動の軸となります。場所の制約をなくすことで、移動時間を有効活用し、生産性を高めることに重点が置かれています。
作業環境
ワーケーションとテレワークでは、作業環境の性質にも違いがあります。
ワーケーションは、海が見えるテラスや森の中のコテージといった「非日常の空間」をオフィスに変えられる点が大きな魅力です。旅先での体験やリラックスした時間と業務をシームレスにつなぐことで、「自由度の高い環境」が創造性を引き出します。
対してテレワークは、自宅のデスクや近所のコワーキングスペースなど、「機能的で安定した環境」を利用するのが基本です。オフィスと同等の設備を整え、周囲のノイズを遮断して集中力を維持するなど、「業務効率」を最優先するスタイルといえます。
収入
ワーケーションとテレワークにおいて、働く場所の違いが直接的に収入へ影響することは一般的ではありません。
どちらのスタイルも、月給制や時給制といった従来の仕組みに加え、近年は場所や時間に左右されない「成果やタスクの進捗」に基づいた評価制度が適用されるケースが増えています。
ただし、個人主導で行う場合は交通費や宿泊費が自己負担となるため、「手取りの収入は同じでも、実質的な支出額に差が出る」という点を理解しておくことが大切です。
ワーケーションのメリット
ワーケーションは、ビジネスとプライベートを融合させ、相乗効果を最大化させる働き方です。ここでは、ワーケーションの主なメリットを3つ紹介します。
リフレッシュしながら働ける
憧れの観光地やリゾート地を拠点にすることで、心身をリフレッシュさせながら業務に取組めます。同じ環境に居続けることによる思考の停滞を防ぎ、その土地ならではの食事や景色を楽しむことで、新たな活力が生まれます。
好きな時間・場所で働ける
ワーケーションでは、満員電車での通勤や周囲の視線といったストレスから解放され、自分にとって心地よい場所を「オフィス」にできます。波の音を聴きながら集中して作業し、午後は海辺を散歩するといった、理想的なライフスタイルを具現化できるのが魅力です。
さまざまな観光地に行ける
ワーケーションの場合、数週間の長期滞在も可能になるため、短期間の旅行では回りきれないスポットを訪れたり、平日の空いている時間に観光を楽しんだりできます。地域に深く入り込むことで、観光客向けではないローカルな魅力を発見できるのも醍醐味です。
ワーケーションのデメリット
ワーケーションは自由度が高い分、自己管理能力が必要な働き方です。ここからは、ワーケーションのデメリットを紹介します。
オン・オフが曖昧になる
PC1台でどこでも仕事ができるからこそ、観光中も通知が気になり、仕事と休暇の境界が曖昧になりがちです。「9時〜15時は業務、それ以降はPCを開かない」など、自分なりの明確なルールを作るのがおすすめです。
セキュリティ面のリスクが高い
オフィス外での作業には、情報漏洩のリスクが伴います。デバイスの紛失・盗難対策はもちろん、公共Wi-Fiの使用を避け、覗き見防止フィルタを装着するなど、万全の対策が必要です。
費用がかかる
ワーケーションでは交通費や滞在費、外食費などの支出が増えるため、家計への影響を考慮する必要があります。オフシーズンの利用や自炊可能な宿の選択、自治体の補助金制度の活用などを検討しましょう。
ワーケーションが向いている7つの職種
「具体的にどんな職種ならワーケーションができるの?」と気になっている方も多いでしょう。ここでは、ワーケーションと特に相性の良い8つの職種を紹介します。
プログラマー
プログラミング言語を用いてシステムやアプリを構築するプログラマーは、PC1台あれば場所を選ばず働ける代表的な職種です。
膨大なコードと向き合うプログラマーにとって、高い集中力の維持は欠かせません。ワーケーションを活用し、日常のノイズから離れた静かな環境に身を置くことで、開発作業の生産性を高められるでしょう。
Webデザイナー・イラストレーター
新しい刺激が欠かせないクリエイティブ職にとって、ワーケーションは最高のインスピレーション源となります。旅先で出会う色彩や建築物、独特のデザインに触れることで、自宅にこもっていては得られない斬新なアイデアや表現が生まれるかもしれません。
動画クリエイター
動画制作には膨大な素材が必要ですが、ワーケーション先での風景や日常そのものをコンテンツに活用できるのが強みです。PCの高性能化により、場所を問わず高負荷な編集作業が可能になった今、仕事と旅をシームレスに融合させることができます。
Webライター・編集者
Webライターや編集者も、PC1台で働ける代表的な仕事です。執筆作業は孤独になりがちで、時にスランプに陥ることもあります。環境をガラリと変えることで集中力を上げられるだけでなく、現地の歴史や文化を肌で感じる実体験に基づいた、深みのある一次情報を記事に反映することもできるでしょう。
営業職
オンラインツールの普及により、営業職の働き方も大きく変わりました。日中はホテルの個室からZoom等で既存顧客と商談を行い、合間に現地の拠点を訪問して新規開拓を行うなど、ワーケーションを機動力のある営業活動の拠点として活用できます。
コンサルタント
クライアントの課題を解決するコンサルタントには、多角的な視点が求められます。非日常の空間に身を置いて思考を整理することで、より高い視座からの戦略立案が可能になります。静かな環境でじっくりとロジックを組立てる時間としても、ワーケーションは有効です。
オペレーター・カスタマーサポート
電話やチャットでのサポート業務は、コールシステムのクラウド化により場所の制約がなくなりました。顧客の課題解決というやりがいはそのままに、リフレッシュした状態で丁寧な応対ができるでしょう。ただし、機密情報の管理や周囲の騒音には十分な配慮が必要です。
ワーケーションを始めるステップ
ワーケーションを成功させる秘訣は、事前の準備にあります。「具体的にどう進めればいいの?」とお悩みの方は、以下の4つのステップを参考にしてください。
ワーケーション制度の確認
まず、勤務先にワーケーションに関する規定があるかを確認しましょう。会社員の場合、就業場所の制限や旅費の取扱いなど、事前の許可が必要不可欠です。フリーランスでない限り、会社のルールを正しく把握することが第一歩となります。
行き先と期間の検討
「行きたい場所」を選ぶのはもちろんですが、仕事が円滑に進む環境かどうかも重要です。慣れない環境での業務は思いのほか疲労が溜まることもあるため、まずは近場で数日間の短期プランから始め、徐々に自分に合ったスタイルに慣らしていくのがおすすめです。
作業環境の確保
宿泊先やコワーキングスペースを選ぶ際は、安定したWi-Fi環境や、快適なデスク・椅子の有無を必ずチェックしましょう。業務に支障が出ないよう、オンライン会議が可能な静かなスペースが確保されているかなど、事前に見極めておくことが大切です。
セキュリティ対策の準備
オフィス外で業務を行う以上、情報漏洩を防ぐための厳重なセキュリティ対策は必須です。VPN(仮想専用線)の利用や覗き見防止フィルタの装着、デバイスのロック設定など、万全の準備を整えてからスタートしましょう。
まとめ
ワーケーションは、リフレッシュと業務を両立させ、ワークライフバランスを向上させる新しい働き方です。
創造性の向上といったメリットがある一方で、自己管理やセキュリティ対策など、事前の準備が成功の鍵を握ります。まずは短期・近場のプランから自分に合ったスタイルを探し、仕事もプライベートも充実させる第一歩を踏み出してみましょう。
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