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外貨預金の預入と引出タイミングは?円安と円高でどちらがおすすめかを解説

外貨預金の預入と引出タイミングは?円安と円高でどちらがおすすめかを解説

外貨預金は日本円以外の通貨で預金をする仕組みです。預入や引出のタイミングによっては日本円のまま預けるより利益(為替差益)が出たり、反対に損をしてしまったりする(為替差損)可能性があります。本記事では、外貨預金をするタイミングや成功のポイントを解説します。

2025年9月29日 ためる・ふやす・そなえる

Supervisor監修者

古賀清香

2級FP技能士
古賀清香

広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。

外貨預金の預入に最適なタイミング

さまざまな国の貨幣

外貨預金は、預入時の為替レートが将来のリターンに大きく影響するため、タイミングが非常に大切です。ここでは、外貨預金の預入におすすめのタイミングについて詳しく解説します。

円高になったタイミング

外貨預金の預入におすすめなタイミングの代表が、円高になったタイミングです。円高とは、円の価値が上がり、1ドルを買うのに必要な円が少なくなる状態を指します。円高時は円を外貨に換算した場合により多くの外貨を手に入れられます。また、円高は円安に転じる際に為替差益を狙いやすいため、外貨預金を中長期的な資産運用として活用したいときにもおすすめです。

ただし、短期的にはさらに円高が進む可能性もあります。全額を一度に預けるより、分割して外貨預金に預け入れる「ドルコスト平均法」を活用するとリスクを抑えやすいでしょう。

円預金の金利が低いとき

日本の円預金金利が低いタイミングも、外貨預金に預け入れるのにおすすめのタイミングです。例えば、日本の定期預金金利が0.25%程度である一方、米ドル外貨定期預金では1.00%以上の利息が付くこともあります。

外貨預金の金利差は長期運用で大きな差となっていくので、円預金の金利が低迷している時期は外貨預金への預入にぴったりのタイミングです。

ただし、外貨預金は為替リスクを伴うため、単に金利だけで判断するのではなく、為替の長期トレンドや資産全体のバランスも考慮しましょう。

日本の経済情勢が不安定なとき

日本の経済情勢が不安定なタイミングでは、外貨預金によるリスク分散効果が期待できます。 円安・円高の変動や株式市場の不安定さ、インフレの懸念などがあると、円資産だけを持っているのはリスクが高まります。外貨預金を持っておけば、円に依存せず、為替や外貨金利の利益を得られる可能性があります。

ただし、為替変動による損失のリスクもあるので、経済情勢の分析や複数の通貨への分散投資を組み合わせも取り入れましょう。

外貨預金の引出に最適なタイミング

さまざまな国のお金マーク

外貨預金は預入のタイミングだけでなく、引出すタイミングも重要です。それぞれの外貨預金の引出におすすめのタイミングを、詳しく見ていきましょう。

円安になったタイミング

外貨預金の引出におすすめのタイミングは、円安になったときです。

円安のタイミングで外貨を円に換えると為替差益を得やすく、預入時よりも多くの円を受け取ることが可能です。例えば、1ドル=100円で購入した外貨が1ドル=120円の円安になった場合、同じ100ドルでも1万2千円として換金でき、為替差益を受けられます。

また、外貨の利息と相まって、全体のリターンをより大きいものにできるでしょう。

ただし、円安がさらに進む可能性もあるため、全額引出す前に複数回に分けて円転する方法もリスク分散としておすすめです。

預入中の外貨の価値が不安定になったとき

外貨預金の引出を検討すべきもう一つのタイミングは、預入中の外貨の価値が不安定になったときです。

政治状況や経済指標の悪化、金利差の変動などによって、外貨の価値が急落することがあります。このような状況で為替差損が拡大する前に引出しておけば、損失を最小限に抑えることが可能です。特に、新興国の通貨やボラティリティの高い通貨に預け入れている場合は注意が必要です。

資産形成の方法を見直したいとき

外貨預金を引出すタイミングとして、資産形成方針を見直すときも挙げられます。

ライフプランの変化や目標の変更に合わせ、リスクの取り方や資産配分を調整することは大切です。例えば、老後資金の確保や子どもの教育資金の準備など、想定するお金の使い方が変わったタイミングでは、外貨預金を円や他の投資商品に切り替える必要が出てくることもあります。

利息や為替差益の状況を確認してから引き出して、できるだけ損失を少なくする工夫が大切です。

外貨預金の預入・引出のタイミングを考える際のポイント

外貨預金

外貨預金は円と外貨の為替差によって資産が増減するので、預入や引出のタイミングの慎重な判断が大切です。ここでは、外貨預金の預入、引出のタイミングを考える際のポイントを詳しく解説していきます。

預入・引出のタイミングをずらしてリスク分散する

外貨預金は為替レートの変動に大きく影響されるため、預入や引出を一度に行うと損失リスクが高まります。特に円高や円安の極端な局面で全額を動かすと、予想外の変動で大きな損失を被る可能性があります。

対策としては、少額ずつ複数回に分けて預入・引出を行う分散手法が有効です。こうすることで為替変動の影響を平均化し、リスクを抑えながら利益を狙えます。さらに、数ヵ月〜数年単位で定期的に分散投資すれば、長期運用でも安定性を高められます。

外貨預金の為替手数料を事前に把握しておく

外貨預金の運用では、預入や引出時の為替手数料が利益に直結する重要な要素です。金融機関によって手数料は異なり、特に外貨を円に換える際の両替手数料が高額になる場合があります。

例えば1ドルあたり2円の手数料がかかると、為替差益が小さい段階では利益が消えてしまうこともあります。また、複数回の取引で手数料が積み重なればリターンを圧迫します。

そのため、事前に手数料を確認し、低コストで利用できる金融機関やオンライン専用商品、キャンペーンを活用することが大切です。

一時的な為替差損は利息でカバーできる可能性もある

外貨預金では、預入直後や短期的に為替が不利な方向に動き、一時的に含み損が生じることがあります。しかし、外貨預金には預金金利が付くため、長期運用を前提にすれば利息によって短期的な為替差損をカバーできる可能性があるのです。

また、長期運用をすれば為替の変動幅が平均化され、結果的に為替差益と利息収入を両方獲得できる可能性も高まります。重要なのは、短期の変動に一喜一憂せず、長期的な運用計画を立てることです。

タイミングを見極めて外貨預金を成功させるポイント

貯金箱とお金

外貨預金を成功させるには、単に円高や円安を狙うだけでなく、リスク管理や分散戦略を組み合わせた計画的な運用が大切です。

複数の外貨に預入してリスクを分散する

外貨預金のリスクは、為替変動の影響を強く受ける点にあります。特定の通貨だけを運用していると為替リスクが高まるので、複数の通貨に分散して預入れるのがおすすめです。

複数の通貨に資産を分け、一方の通貨が下落しても他の通貨で損失を相殺できるようにしておきましょう。

特に世界経済が不安定なタイミングでは、分散投資の効果が顕著に現れます。分散する際は、資産全体のバランスを考慮し、どの通貨にどの程度配分するかをよく考えることも大切です。

余剰資金で無理なく続ける

外貨預金を成功させるには、生活資金や緊急資金とは別の余剰資金で運用することが基本です。外貨預金は為替変動による損失リスクがあるので、無理に高額を預け入れると精神的な負担や資金繰りのリスクが増してしまいます。

預入額の一部が為替差損で減少した場合でも、生活に支障がない範囲であれば安心して運用を続けられるでしょう。

また、定期的に少額を積み立てることで、為替変動リスクを平均化しつつ長期的な資産形成が可能です。外貨預金は短期的な利益よりも、長期運用による利息と為替差益を狙うことが成功のポイントです。

世界情勢や経済情報をこまめに確認する

外貨預金では為替相場の変動が利益に直結するので、世界情勢や経済情報を定期的に確認することも大切です。米国の金利政策、欧州の経済指標、新興国の政治リスクなどは、為替レートに大きく影響します。

また、地政学的リスクや国際的な金融動向も、外貨資産の変動の原因です。情報をもとに預入・引出のタイミングを調整し、損失リスクを抑えつつ運用効率を高めていきましょう。

ニュースや金融機関のレポート、経済指標カレンダーなどを定期的にチェックすることを習慣にしてみることもおすすめです。

まとめ

地球のマークとお金のマーク

外貨預金は、円高・円安のタイミングや金利差、世界情勢を踏まえて上手に活用することで、利益を狙える方法です。預入・受取のタイミングをよく考えるだけでなく、複数の通貨へ分散投資をしたり余剰資金で運用したりすれば、金銭面でも精神面でも余裕を持った運用を長期間続けられるでしょう。

本記事で紹介した預入・引出のタイミングや成功のポイントも参考に、外貨建ての預金にチャレンジしてみてください。

外貨預金についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。外貨預金の基本として、仕組みやメリットなどをより詳しく解説しています。

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