
資産運用はしないほうがいいの?理由を踏まえたリスクと成功のためのポイントを解説
「資産運用はしないほうがいい」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、その理由を理解できないと、ご自身で運用するかどうかの判断は難しいですよね。本記事では、資産運用をしないほうがいいと言われる理由と資産運用のリスク・成功のためのポイントを解説します。
Supervisor監修者
1級FP技能士苛原 寛
大学卒業後、東京海上日動火災保険株式会社に就職。法人営業部で保険提案を3年間行ったのちに独立。現在はフリーランスとして、お金に関するWeb記事の執筆や個人のライフプランニング作成、実行支援を行っている。
資産運用はしないほうがいいの?

資産運用は本当にしないほうがいいのでしょうか。そのような意見を耳にすると、資産運用にはなにかデメリットがあるのではないかと、気持ちが消極的になってしまうかもしれません。しかし、資産運用は注意点を理解したうえで行えばこわくありません。
うまく資産運用を行えば、将来に向けてお金を増やせます。ただし、資産運用にはリスクが伴うことも事実です。これからご紹介するリスクを理解したうえで、資産運用に取り組みましょう。
資産運用はしないほうがいいと言われている理由

うまく行えばお金を増やせる資産運用ですが、なぜ「資産運用はしないほうがいい」と言われるのでしょうか。資産運用はしないほうがいいと言われる理由を解説します。
元本が保証されない
資産運用はしないほうがいいと言われる最大の理由は、元本が保証されないためです。銀行にお金を預けていれば、預金が勝手に減ることは原則ありません。5年前に預けた100万円が、気づいたら90万円に減っていたということはないでしょう。
一方で、資産運用では価格が安定しません。1ヵ月前に100万円で購入した株式が110万円に値上がりすることも、90万円に値下がりすることも当然起こりえます。そのため、普段から預金に慣れている人は資産価格の変動に戸惑いを感じるかもしれません。
この「価格の不安定性」が、資産運用はしないほうがいいと言われる最大の理由です。
お金がすぐに増えるわけではない
資産運用を始めて、すぐにお金が増えることは珍しいです。資産運用は一般的に、長期間の投資を行うことで徐々に資産が増えていきます。そのため、短期間ですぐにお金を増やしたい人にとって、資産運用はあまり向いていないと言えるでしょう。
簡単ではない
資産運用が簡単ではないことも、資産運用をしないほうがいいと言われる理由の一つです。資産運用は、投資する銘柄やタイミングを自分で決める必要があります。そのため、楽をしてすぐにお金を増やしたいと思っている人は、資産運用はしないほうがいいと考えられるでしょう。
しかし、近年はつみたてNISAなどで比較的簡単に資産運用が可能です。そのため、そこまで資産運用に対して身構える必要はありません。
資産運用をしないリスクもある

資産運用には元本保証がないなどのリスクがある一方で、資産運用をしないことにもリスクが存在します。ここからは、資産運用をしないことで起こりえるリスクを紹介します。
将来必要なお金を準備しにくい
資産運用をしないと、将来必要なお金の準備がしづらくなります。現在の日本は低金利のため、銀行への預金のみで十分にお金を増やすことは難しくなっています。子育てや老後に向けて必要となる費用を増やせないことは、資産運用をしないリスクと言えるでしょう。
インフレにより資産が目減りする可能性がある
資産運用をしないと、インフレ(物価高)の影響を受けて資産が目減りする可能性が高いです。
インフレの状況では、今100円で買えるものも翌年には100円以上の価格がつきます。一方、資産運用をしないとお金は増えないため、今預けている100円は将来も100円のままです。
この場合、実質的な資産価値は減っています。インフレが長期的なものになってしまう場合、資産運用をしないと資産の目減りはさらに大きくなるでしょう。
資産運用をするメリット

資産運用をしないことによるリスクはご理解いただけたでしょうか。つづいては、資産運用で得られるメリットを紹介します。
不労所得を得られる
資産運用で増えるお金は、不労所得となります。不労所得とは自分自身は働かずに、保有する資産や権利が生み出す所得のことです。
例えば株式投資を行えば、株式を保有するだけで配当金や株主優待を受け取れます。配当利回りが3%の株式を100万円分持っていれば、年間に3万円の配当金を受給可能です。このように、働かずに所得を得られることは資産運用の大きなメリットです。
複利効果による利益が発生する
資産運用には、複利が効きます。複利とは、利益に対してさらに利益が生まれる仕組みです。複利をうまく利用すれば、資産は雪だるま式に増加します。例えば、100万円を年利3%の複利で運用した場合、30年後の資産評価額は以下のとおりです。
経過年数 |
1年後 |
3年後 |
5年後 |
10年後 |
20年後 |
30年後 |
資産評価額の推移 |
103万円 |
109万円 |
116万円 |
134万円 |
181万円 |
243万円 |
もともと100万円だった資産は、30年後に246万円となり、資産増加率は2.46倍です。複利により大きく資産を増やせる可能性があることは、資産運用のメリットとなっています。
経済やお金に関する知識が身につく
資産運用を始めると、経済やお金への関心が深まります。運用している資産の変動が、株価などの市場の動きと連動しているためです。それまでは経済や金融に関するニュースに興味がなかった人も、資産運用を始めれば自ずと関心が出てくるでしょう。
そのため、資産運用を始めれば経済やお金に関する知識を身につけることが可能です。
資産運用が向いている人

資産運用のメリットを理解しても、自分に資産運用ができるかどうか不安な人もいるかもしれません。ここでは資産運用が向いている人の特徴を紹介するので、ぜひ資産運用を始めるかどうかの参考にしてみてください。
毎月コツコツ貯金をしている人
資産運用は、継続が重要です。毎月同額を投資できれば、時間が味方をして資産が増えていく可能性は高いでしょう。そのため、毎月コツコツ貯金ができている人は資産運用に向いています。毎月行っている貯金の一部を資産運用に回す方法で、確実な運用が可能です。
ライフプランを想定している人
具体的なライフプランがある人も、資産運用に向いています。ライフプランに応じて、何歳までにいくら必要などの目標があれば資産運用を行いやすいです。また、どれくらいの資金を資産運用に回すべきかの判断も取りやすくなります。
ライフプランを想定している人は、ぜひ目標に沿った資産運用を始めてみてください。
将来的に必要なお金を今から用意したい人
将来必要となるお金を早くから用意したい人も、資産運用がおすすめです。資産運用は一般的に、かける時間が長いほど効果を得やすくなります。そのため、将来必要となるお金を準備するには、できるだけ早いうちからの資産運用が必要です。
子育てや老後にかかる費用を今から用意したい人は、ぜひ資産運用を始めてみてください。
資産運用を成功させるためのポイント

資産運用は、ただやみくもに行えばいい訳ではありません。最後に、資産運用を成功させるためのポイントを解説します。
資産運用の目的を明確にする
資産運用を始める際に、資産運用の目的を明確にしましょう。何のためにお金を増やす必要があるのか、まずは考えてみてください。子どもの学費のためなのか、海外旅行に行くためなのか、老後資金を貯めるためなのかなどによって、投資額や運用期間、取れるリスクの大きさが異なります。
ゴールを明確にして、目標を達成するために必要な投資額や許容できるリスクを決めましょう。
余剰資金で資産運用をする
資産運用は、余剰資金で行う方法がおすすめです。手持ち資金すべてを投資に回してしまうと、万が一の際にすぐに資金を用意できないリスクがあります。そのため、最低限の生活防衛資金を残しておきましょう。生活防衛資金の目安は、生活費の約3~6ヵ月分です。
少額から始める
資金運用は少額から始めることをおすすめします。いきなり高額な資金で資産運用を始めると、価格の上昇や下落に戸惑い、予定と違うタイミングで売却してしまう人も少なくありません。慎重な判断を行うためにも、まずは少額から資産運用を始めてみてください。
価格の上昇や下落などの資産運用の特徴や傾向に慣れてきたら、徐々に投資金額を増やしていきましょう。
長期投資を行う
資産運用を成功させるためのポイントは「長期投資」です。購入した金融商品を長期間保有して、着実に価格の上昇を狙います。投資というと、いくつものディスプレイ画面を前に短期間で売買を繰り返す方法を想像しがちですが、そのような方法は初心者には難易度が高いでしょう。
また、過去の統計では、特に株式への長期投資は利益が出る確率が高いです。長期間にわたってコツコツと投資することで、着実に資産形成を行いましょう。
分散投資を行う
分散投資も、資産運用を成功させるためのポイントです。例えば、手持ち資産すべてを使って1つの企業の株式を購入した場合、その企業の経営悪化などで株価が下落すると資産は急減してしまいます。
一方で、10社の株式を保有すれば、1社の株価の急落により受ける影響は少なく済みます。
そのため、資産運用のリスクを小さくしたい人は、投資対象を分散させましょう。株式や債券、不動産、ゴールドなどのさまざま資産に分散投資すれば、さらにリスクの分散が可能です。
ただし、投資対象を1つにすればリスクが大きい分、得られるリターンも大きくなります。自分が取れるリスクの許容度に基づいて、分散投資と集中投資のどちらが適切かどうかを判断しましょう。
NISAやiDeCoを利用する
効率よく資産運用をしたい人は、NISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)の利用がおすすめです。通常、投資で得た収益には約20%の税金がかかります。100万円で購入した株式を120万円に値上がりしたタイミングで売却した場合、かかる税金は約4万円(利益20万円×20%)です。
ただし、NISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)を使って資産運用をすれば税金が発生しません。上記の場合、利益20万円をすべて受け取れます。非課税でお得に資産運用をしたい人は、NISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)の利用を検討してみてください。
金融や経済の動向をこまめにチェックする
資産運用を成功させたい人は、金融や経済の動きを日々チェックしましょう。金融や経済の動きを把握していれば、今後の値動きの予測が可能です。日々のニュースをこまめにチェックすることで、確実なリターンの可能性を上げていきましょう。
まとめ

資産運用を行う前に、「しないリスク」と「するリスク」の両方を理解しておくことが大切です。資産運用に向いている人に当てはまるのであれば、そのリスクを理解したうえで目標に向けて始めてみましょう。
資産運用を成功させるには、長期投資や分散投資など、さまざまなポイントがあります。ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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