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ライフプラン表の作り方を解説!作成のコツを押さえて将来に備えてみよう

ライフプラン表の作り方を解説!作成のコツを押さえて将来に備えてみよう

結婚やマイホーム購入といった大きなライフイベントが発生すると、何かとお金がかかります。大きな出費に備え、ライフプラン表を作って支出が発生するタイミングを押さえておきましょう。今回の記事では、ライフプラン表の作り方とコツを解説します。

2024年8月28日 くらす

ライフプラン表とは?

PLANのブロック

ライフプランとは、人生で発生しうるさまざまな出来事や予定(ライフイベント)に備えて検討する、資金計画のことです。ライフイベントの例として、以下のようなものが考えられます。

ライフイベントの例
  • 子どもの高校、大学への進学
  • 結婚、出産
  • マイホームの購入
  • 自身や家族の介護
  • 大規模な海外旅行

ライフイベントと家計のキャッシュフロー(収支)がわかるように1つの表にまとめた表を、ライフプラン表といいます。

ライフプラン表を作るメリット

ライフプラン表を作ることの大きなメリットは「お金に対する不安が消える」ことです。より具体的に掘り下げていくと、以下のようになります。

ライフプラン表を作るメリット
  • 将来の家計収支、貯蓄額の見込みを可視化できる
  • 子どもの大学進学など大きな支出が発生する時期の家計状況が分かる
  • 夢、目標の実現に向けて、現状における家計の問題点が分かる
  • 問題点が分かるので「〇〇円貯金すれば良い」などの対策を講じられる
  • 「今やるべきこと」が分かるので、漠然としたお金の不安を解決できる

とはいえ、人によって実感できるメリットはさまざまです。ライフプラン表を作った結果「こういうことが分かって良かった」と思えれば、それがその人にとってのメリットになるといえるでしょう。

手順を解説!ライフプラン表の作り方

電卓と書類

ここからは、ライフプラン表の作り方について解説します。基本的な作り方の手順は下記の通りです。

ライフプラン表の作り方・手順
  1. 事前の情報収集をする
  2. テンプレートを入手する
  3. 現在の家計収支を求める
  4. 現在の資産・負債を求める
  5. ライフイベント表を作る
  6. キャッシュフロー表を作る

①事前の情報収集をする

ライフプランを作る前に、必要となる情報の収集と整理を行いましょう。

具体的には以下の項目を確認しますが、他にも必要だと思う情報があれば適宜入れるとより精度の高いライフプラン表になります。

ライフプラン表を作成する前に収集すべき情報
確認項目 詳細
現在の家庭の状況 ・貯蓄残高
・生活費やその他の支出
・家族の年齢
人生の夢や目標 ・家族全員の夢や目標
・理想の老後生活
自身や家族のキャリア・働き方 ・いつまで働くか
・どのような働き方をするか
・転職の予定はあるか
・退職金の有無や金額
自身や家族の結婚に関する考え方 ・結婚の有無
・結婚式の有無や規模、場所
・新婚旅行の有無や場所
家族構成 ・子どもの有無、人数
・子どもはいつ欲しいか
・親族の同居や介護の可能性
住宅 ・住居費の予算
・賃貸・持ち家の希望
・持ち家はいつ購入したいか
・車の有無や台数
・何年ごとに買い替えるか
旅行・趣味 ・旅行の頻度
・旅行先(国内・海外)と予算
・趣味や習い事の予算
子どもの進路 ・公立か私立か
・大学へ進学するか
・1人暮らしや通学の予定
・留学の予定

また、家族がいる場合「ライフプラン表を作るから」と話し合う時間を設けると、効率的かつ家族間での認識の違いも避けられるためおすすめです。

②テンプレートを入手する

続いて、ライフプラン表のテンプレートを入手しましょう。自分に合ったテンプレートを自作するのも良いですが、初めての方は信頼できるサイトやサービスが提供しているテンプレートを使用するのがおすすめです。数字を記入するだけで、自動計算で適切な数値を算出してくれます。

おすすめのテンプレートは、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会のWEBサイトから入手できるライフプラン表のテンプレートです。

特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会「便利ツールで家計をチェック」

こちらを使用する際は、以下の4つの資料をダウンロードしてください。

ダウンロードすべき資料
  • 家計の収支確認表
  • 家計のバランスシート
  • ライフイベント表
  • 家計のキャッシュフロー表

もちろん、テンプレートを使わずに自分で作っても構いません。その場合はExcelなどの表計算ソフトを使うと効率的に進められます。

③現在の家計収支を求める

現在の家計収支を求め、テンプレートの表に反映しましょう。

収入・支出欄の作り方のコツについては以下でまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

収入・支出欄の作り方のコツ
収入 社会保険料および税金を引いた年間の手取り収入を求める。
給与明細など収入がわかるものを参考に、テンプレートに入力する。
支出 基本生活費・住居関連費・車両費・教育費・保険料・その他の支出の6項目に分けたうえで、年間の支出を求める。
家計簿があれば転記し、ない場合は大まかな金額を入力する。

テンプレートを使わない場合の収入・支出欄の作り方の例については、後述の「⑥キャッシュフロー表を作る」にて説明します。

④現在の資産・負債を求める

続いて、現在の資産と負債を求めます。日本ファイナンシャル・プランナーズ協会のテンプレートを使用する場合は「家計のバランスシート」に入力しましょう。

表に資産・負債を入力すれば「純資産」が自動的に計算される仕組みです。マイナスになっている場合、原因によって解決手段は異なります。そもそも資産が少ないのか、資産はそれなりにあっても負債も多いのか、原因を特定しましょう。

なお、テンプレートを使わない場合、バランスシートを作成するには資産と負債の時価をそれぞれ集計していくことになります。主要な項目ごとにどのように金額を書けばよいかまとめたので参考にしてください。

項目

書き方

預金

通帳の残高を書く

金融商品

作成日の終値を書く

自宅などの不動産

不動産会社に査定額を調べてもらう

自動車

現時点での売却額をディーラーなどに査定してもらう

貯蓄性のある保険(学資保険など)

現時点での解約返戻金額を調べる

住宅ローンなどのローン

未決済残高を調べる

⑤ライフイベント表を作る

収支や資産、負債額を算出できたら、ライフイベント表の作成に取りかかりましょう。

家族の名前と年齢を入力すれば、以降の年齢は自動計算される仕組みになっています。そこから、家族の年齢を元に「ライフイベント」と「かかるお金」の欄を埋めていけば構いません。

なお、ライフプラン表は世帯主や配偶者が80歳もしくは90歳になるまでを基準に作成するのが一般的です。ただし、世帯主や配偶者が定年(65歳頃)を迎えるまでの情報を把握したいなら、もっと短くても構いません。

加えて、年齢は1年ごとに区切って記入していくので、テンプレートを使わず自分で作成する場合も、表計算ソフトなどを使うと簡単かつ正確に進められます。

さらにできるだけ正確な結果を得たいなら、以下のような細かい予定も組み込んでみましょう。

組み込むと良い細かいライフイベントの例
  • 国内・海外旅行の予定
  • 賃貸契約の更新・引越し費用
  • 車の買い替え
  • 子どもの習い事
  • 家族の介護・相続
  • 子どもの結婚・出産
  • 住宅のリフォーム

⑥キャッシュフロー表を作る

作成したライフイベント表を元に、キャッシュフロー表を作りましょう。こちらを作成することで、20年分の毎年の家計収支と貯蓄残高の推移をシミュレーションできます。

また、可能な限り物価上昇や運用利回りによる収入・支出・貯蓄残高に変動を織り込むことで、キャッシュフロー表の精度が上がります。ただし、最初のうちはあまり考え過ぎず、一通り記入することを優先しましょう。

なお、自分で作成する場合は、支出・収入・貯蓄残高の3つの欄を設けて記入する必要があります。それぞれの項目について、より具体的な記入法をまとめたので参考にしてください。

支出の記入方法

支出は、ライフイベント・基本生活費・固定費・臨時出費の4項目に分けて記入します。

より具体的には以下のように表を作り、各支出を年ごとに書き出したうえで合計額を計算するとやりやすくなります。なお、この作り方で「③現在の家計収支を求める」の支出欄も作成することが可能です。

大分類

内容

2024

2025

2026

ライフイベント

マイホーム購入

800万円

-

-

基本生活費

食費・水道光熱費・通信費・日用品費等

500万円

500万円

500万円

固定費

住宅ローン・ガソリン代・教育費・保険料等

400万円

400万円

400万円

臨時出費

医療費・冠婚葬祭費等

50万円

50万円

50万円

支出額合計

1,750万円

950万円

950万円

※金額は一例

収入の記入方法

収入については、年間の収入を合計して記録します。こちらについても、以下のように表を作ることでスムーズに進められます。

大分類

内容

2024

2025

2026

夫の収入

給料・ボーナス・退職金等

800万円

850万円

900万円

妻の収入

給料・ボーナス・退職金等

400万円

420万円

440万円

収入額合計

1,200万円

1,270万円

1,340万円

※金額は一例

夫婦共働きだったり、同居している子どもが家に生活費を入れてくれている場合は「誰の収入か」がわかるように表を作成するとわかりやすいでしょう。

また、収入を記載する際は、額面ではなく実際に使える手取り額(可処分所得)を書く必要があります。可処分所得の計算方法は会社員・公務員などの給与所得者か、自営業・フリーランスなどの事業所得者かによっても異なるため、以下を参考にそれぞれ適切な計算式を使ってください。

給与所得者の場合

給与収入等-(所得税+住民税+社会保険料)

事業所得者の場合

事業収入等-(事業経費)-(所得税+住民税+社会保険料)

貯蓄残高の記入方法

「支出」と「収入」の表ができれば、貯蓄の推移を求められます。以下のような表を作成してみましょう。

なお、ここでは仮に2024年年始時点での貯蓄残高を2,400万円としています。

項目/年

2024

2025

2026

年始貯蓄残高

2,400万円

1,850万円

2,170万円

収入額合計

1,200万円

1,270万円

1,340万円

支出額合計

1,750万円

950万円

950万円

貯蓄可能額(収入-支出)

▲550万円

320万円

390万円

年末貯蓄残高(年始貯蓄残高+貯蓄可能額)

1,850万円

2,170万円

2,560万円

※金額は一例

作成したライフプラン表を活用するコツ

上矢印のブロックが積まれている様子

ライフプラン表は、作成したら終わりではありません。ライフプラン表を定期的に確認して改善点を洗い出し、必要に応じて生活に反映できないか検討することが、ライフプラン表を運用するうえで欠かせないポイントです。ここでは、ライフプラン表を活用するための具体的なコツについて解説します。

ライフプランを見直しながら家計管理をする

家計管理の際は、ライフプランを定期的に見直しましょう。作成したライフプラン表と実際の収支に大幅な乖離があれば、先んじて家計の改善策を考える必要があります。家計を改善した結果、貯金額が増えれば、将来のライフイベントに回せる資金額も増やせます。

家計の改善策として考えられるのは「支出を減らす」ことです。具体的には以下の取り組みが挙げられます。

支出を減らす方法の具体例
  • 保険、携帯電話代、電気・ガス代などの光熱費を見直す
  • 医療費控除、住宅ローン控除などの各種控除を活用する
  • 外食、フードデリバリーの利用頻度を減らす
  • 分譲住宅に住んでいるなら住宅ローンの借り換えを検討する
  • 賃貸住宅に住んでいるなら家賃が安いところに引っ越す

家族と相談しながら、無理のない範囲で試してみましょう。

収入を増やすために働き方を検討する

以下のように働き方を検討することも、収入を増やし、予定されているライフイベントに回す資金を確保するきっかけになります。

働き方の変え方の例
  • 子どもの手が離れたらパート・アルバイトから正社員を目指す
  • 収入がアップしそうなら転職を検討する
  • 資格を取ったり、昇進試験にチャレンジしたりして同じ会社での収入増を目指す
  • 休日に副業をする

また、子どもが大学生などアルバイトをしても問題がない年齢であるなら、お小遣いをアルバイト等で稼いでもらうのも方法の1つです。

社会勉強になるので将来の就職活動の時にも役立ちます。ただし、あくまで学生である以上、学業に差支えがない範囲で取り組んでもらうことが大切です。

ライフイベントの変化に応じて作成し直す

ライフプラン表はあくまで予定に基づいたものです。不変のものではないので、ライフイベントの変化に応じて作成し直すのが望ましいでしょう。見直すべきタイミングとしては、以下の例が挙げられます。

ライフプラン表を見直すべきタイミングの例
  • 結婚、出産、子どもの自立で家族構成が変わった
  • 転職や自身・家族の休職・退職などで収入が大幅にダウンした
  • 自身・家族の実現したい夢・目標が変わった

他にも、子どもなど他の家族のライフイベントに大きな変化が生じた場合は適宜ライフプラン表を見直しましょう。

想定外の事態に備えて保険の加入や資産運用を検討する

自分や家族が病気で働けなくなったり事故に遭ってしまったりなど、万が一のことが起きてしまう可能性は十分にあります。想定外の事態に備え、生命保険・医療保険に加入したり、資産運用をしたりしてある程度まとまったお金を確保できるようにしておきましょう。

さまざまな保険や資産運用の中でも、特におすすめなのがNISA(少額投資非課税制度)です。株式・投資信託を専用口座で運用することで、一定の条件を満たせば運用益・売却益が非課税になります。効率的な資産運用が可能になるうえに、税制上も有利になるのが大きなメリットです。

足利銀行でもNISAを取り扱っているため、気になる方は以下よりチェックしてみてください。

足利銀行でNISA開設

ライフプラン表の作り方に迷ったらプロに相談するのもおすすめ

夫婦にライフプランについて説明している女性

ライフプラン表は、コツや作り方をしっかり理解できれば作れますが、最初のうちは難しいと感じる方もいるはずですその際は、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家や、銀行などの金融機関に相談してみましょう。各家庭のライフプランに合わせて、コツや作り方をわかりやすく教えてくれる場合が多いです。

なお、足利銀行では簡単な入力でライフプランのシミュレーションができるツール「ライフプランコーチ」を公開しています。こちらもぜひご利用ください。

ライフプランニング 「ライフプランコーチ」

まとめ

パソコンの画面を見ている夫婦と子ども

ライフプラン表を作ることは重要ですが、ライフプラン表から得られる情報を活用して生活を改善することも欠かせません。

貯金を増やす、固定費を減らす、資産運用をするなど改善策はさまざまなので、個々の状況に合わせて選んでください。自分たちだけではわからない場合は、ファイナンシャル・プランナーや銀行などの金融機関に相談してみましょう。

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