
子どもにスマホはいつから持たせたらいいの?メリットや注意点を知っておこう
今や連絡手段や情報収集のために必需品となっているスマホですが、子どもにはいつから持たせるべきなのかお悩みの保護者の方は多いでしょう。本記事では、子どもにいつからスマホを持たせていいのかについて、注意点・持たせるときのポイントとあわせて解説します。
子どもにスマホはいつから持たせていいの?

昨今、スマホは大人だけではなく、就学前の子どもや小学生も日常的に使っています。そのため、一般的に子どもにはいつからスマホを持たせたらいいのか気になる人は多いのではないでしょうか。まずは、子どもにいつからスマホを持たせていいのかについて、統計資料を元に探っていきます。
小学校高学年~中学生の頃からスマホを持たせる人が多い
一般的に、小学校高学年~中学生程度の年齢で自分用のスマホを持たせている人が多いようです。
子ども家庭庁が公開している「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」によると、子ども専用のスマホを持たせている割合は、小学校3~4年生にあたる9歳の時点で全体の36.6%であるのに対し、10歳になると65.2%まで増加しています。また、中学校3年生にあたる15歳では、全体の97%の子どもが自分用のスマホを所持しています。
以上のことから、小学校高学年を境として自分用のスマホを子どもに持たせ始める家庭が多いとわかります。
就学前の子どもは親との共用スマホを利用する人が多い
同調査の結果によると、自分用のスマホをまだ持っていない子どもが多い就学前~小学校低学年については、家族との共用スマホを持たせている家庭が多い傾向にあります。
スマホを共有するのは親がほとんどであり、3歳の時点で親とスマホを共用している子どもの割合が87.5%、兄弟・姉妹と共用している割合が7.1%となっています。
子どもにいつからスマホを持たせるべきか悩んだ際には、まず共用スマホを通して使い方に慣れさせたうえで、学校でのコミュニケーション手段としてスマホが必要となる小学生~中学生で個人スマホを持たせるのが一般的といえるでしょう。
出典:「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」(子ども家庭庁ホームページ)(参照 令和6年9月15日)子どもにスマホを持たせるメリット

子どもにいつから持たせるべきか悩む人が多いスマホですが、そもそも子どもにスマホを持たせるメリットとは何なのでしょうか。ここからは、子どもにスマホを持たせるメリットを解説します。
家庭内でのコミュニケーションが増える
家庭内でのコミュニケーションが増える点は、子どもにスマホを持たせる大きなメリットです。スマホがあれば、いつでもどこでもすぐに連絡が取れるため、子どもが一人で行動する際に、いつからどんな予定があるか、帰宅時間はいつかなどといった情報を家族間で簡単に共有できます。
また、直接伝えにくいことも、スマホのメッセージアプリやスタンプを使えば気軽に気持ちを伝えられるため、日常の何気ないコミュニケーションの増加につながるでしょう。
子ども同士のコミュニケーションが円滑化する
家族間だけでなく、子ども同士のコミュニケーションが円滑化するというメリットもあります。昨今では、子ども同士でもスマホで連絡を取り合うことが一般的です。
そのため早いうちからスマホを持ち、LINEなどのメッセージアプリの使い方に慣れておくことで、学校や塾などにおける子ども同士のコミュニティの輪の中へスムーズに入りやすくなります。
防犯対策になる
スマホは家族間での情報共有のしやすさに加えて、子どもの防犯対策にもつながります。多くのスマホにはGPS機能が搭載されているため、子どもが今どこにいるのかスマホを通して確認できます。
また、防犯ブザーを鳴らせるアプリや警察の緊急通報センターに通報できる「緊急SOS」「緊急通報」といった機能もあるため、万が一登下校中などで犯罪に巻き込まれそうになったときに活用できるでしょう。
ITリテラシーの養成につながる
子どものITリテラシーの養成につながるという点も、大きなメリットです。早いうちから保護者による指導のもとでスマホに触れていれば、その分早くスマホを正しく使いこなせるようになります。
また、インターネットでの情報の調べ方やSNS・メッセージアプリでのコミュニケーションの取り方なども、スマホを使いながら身に付けられるでしょう。
アプリでの学習がしやすくなる
スマホアプリを使った学習がしやすくなるのもメリットです。昨今は、スマホを使ってスキマ時間で勉強できるアプリが数多く登場しています。
ゲーム感覚で漢字や英単語などを学習できるため、毎日の授業の予習・復習にはもちろん、勉強に対するモチベーションを維持するのに一役買ってくれるでしょう。
子どもにスマホを持たせるデメリット

多くのメリットがあることから、いつからでもスマホを子どもに持たせてもよさそうに見えますが、デメリットもあります。ここからは、子どもにスマホを持たせるデメリットを解説します。実際にいつから子どもにスマホを持たせるか考える前に、一度確認しておきましょう。
視力低下・寝不足の原因につながる
長時間スマホの画面を見続けることは、子どもの視力低下や寝不足の原因となる可能性がある点は大きなデメリットです。また、スマホゲームやSNSなどに夢中になりすぎることで、スマホ依存・ネット依存につながる可能性もあります。
勉強に支障が出る可能性がある
スマホに夢中になることで、私生活だけでなく勉強にも支障が出てしまう可能性があります。いつでも友達と連絡が取れるうえ、ゲームやSNSなどにも気軽に触れられる分、常にメッセージやゲームの内容が気になってしまい、勉強に集中できなくなる場合もあるでしょう。
対人トラブル・犯罪に巻き込まれる危険性がある
スマホでSNSを利用する場合、対人トラブル・犯罪に巻き込まれる危険性もあります。SNS上では面識のない不特定多数の人とコミュニケーションが取れる分、意図せずに相手を傷つける投稿をしてしまったり、悪意のある人物とつながったりする可能性もあります。
自撮り写真を投稿する、SNSを通して仲良くなった人と実際に会うなどにより、ストーカーや性犯罪などのトラブルに巻き込まれてしまう危険性もあります。スマホによる対人トラブルは周囲の人が介入しにくいため、いつでも大人に相談しやすい環境を作っておくことが大切です。
有害サイトへアクセスしてしまう危険性がある
スマホは簡単に多彩なインターネットサイトを閲覧できる分、子どもが有害サイトへアクセスしてしまう危険性があるのもデメリットです。なかには、アクセスさせることでワンクリック詐欺やコンピューターウイルスなどの被害に遭う場合もあります。
課金によってスマホ代が高くなることもある
課金によって、スマホ代が高くなるといったデメリットもあります。
保護者が子どもへスマホを買い与える場合、月々本体料金や通信料などの費用が発生します。しかし、スマホゲームやサブスクなどに夢中になっている場合、保護者が知らない間に子どもが勝手にクレジットカードを使って課金をしてしまい、突然高額な料金を請求される可能性もあるでしょう。
子どもにスマホを持たせるときの注意点

いつから子どもにスマホを持たせるかを考える際にはメリットやデメリットだけでなく、あらかじめ保護者が注意点を踏まえておくことも大切です。ここからは、子どもにスマホを持たせるときの注意点について解説します。
初めてのスマホはキッズ用のものを検討する
初めてのスマホを子どもへ買い与える際、特に就学前~小学校高学年程度の年齢であれば「キッズ用スマホ」の利用を検討してみましょう。キッズ用スマホは、GPSを活用した見守り機能や防犯ブザー、アプリやサイトへのアクセス制限機能などが搭載されている子ども向けスマホを指します。
ネット上のさまざまなトラブルを防げる機能やサービスを利用できるかどうかは、特にチェックすべき注意点です。キッズ用スマホは家族との連絡やSMS機能がメインとなっているため、安全性を重視したい場合におすすめです。
有害サイト対策にはフィルタリングサービスを活用する
子どもが意図せずトラブルに巻き込まれないように、有害サイト対策としてフィルタリングサービスを活用することも大切です。フィルタリングサービスとは、危険・不適切なサイトやアプリを検出し、アクセスや閲覧を制限するサービスを指します。
契約するサービスによっては、利用時間に制限をかけてスマホの使いすぎを防げる場合もあります。子どもの年齢に応じてフィルタリングの強さを調節できることが多いため、子どもとスマホの使い方について話し合ったうえでフィルタリングの強さを決めることが大切です。
家庭内でスマホの利用ルールを決めておく
フィルタリングの強さをはじめ、家庭内でしっかりスマホの利用ルールを決めておくことも大切です。スマホの利用時間や使ってよいアプリの種類などをあらかじめ決めてからスマホを持たせることで、子どもが正しくスマホを使いこなせるようになるでしょう。
子どものスマホルールを決めるときの5つのポイント

子どもに安全にスマホを使ってもらうために大切なスマホの利用ルールですが、ポイントを踏まえたうえでルールを決めないと破綻してしまう場合があります。ここからは、子どものスマホ利用のルールを決めるときのポイントを解説します。
①ルールの必要性を子どもへ話しておく
明確なルールを決める前に、まずは「どうしてスマホの利用ルールを決める必要があるのか」を子どもへしっかり話しておきましょう。ルールの必要性について子ども側が理解していない状態でルールを決めると、間違った認識のまま子どもがスマホを使い始めてしまう場合があります。
②子どもと話し合って決める
ルールの必要性を子どもに理解してもらえたら、具体的なルールの内容を話し合いながら決めていきましょう。保護者側が一方的にルールを決めると、子どもの生活スタイルに合わず負担になってしまう可能性があります。
また「スマホをどう使いたいか」といった子どもの要望にもしっかり耳を傾けることも大切です。保護者側の要求と子どもの要望を上手く取り入れることにより、お互いの合意のもとでルールを決めやすくなります。
③ルールを守れなかったときのペナルティも決める
子どもがルールを踏まえてスマホを使えるように、万が一決めたルールを守れなかったときのペナルティも決めておきましょう。具体的には「利用時間を減らす」「1日没収」などが挙げられます。
注意点としては、ルール違反の内容が深刻な場合を除き、子どもの人間関係や非常時の連絡などに影響がでないようにペナルティを考えることです。ルールを決めるときと同様に、保護者と子どもが話し合ってペナルティの内容を決めるようにしましょう。
④ルールの内容は定期的に見直す
スマホの利用ルールの内容は、定期的に見直しましょう。成長とともに子どもの生活環境や人間関係はどんどん変化していくため、最初に決めたルールに対応していくのが難しくなる場合があります。
いつから利用ルールを変更すべきか悩んだら、進級・進学のタイミングで一度ルールの内容について子どもと話し合ってみましょう。
⑤保護者も一緒にルールを守る
ルールは子どもだけでなく、保護者も一緒に守るようにしましょう。子どもにルールを課して、保護者は自由にスマホを使っていると「自分だけスマホが自由に使えない」と不公平に感じる可能性があります。保護者も一緒にルールを守ることで、子どもから不満が出るのを防げるでしょう。
まとめ

多くの子どもにとってスマホが身近な存在になっているからこそ、初めてのスマホをいつから持たせてよいのか悩んでしまうものです。今回解説したスマホを持たせるときの注意点やルールを決めるときのポイントも参考にしながら、いつからスマホを子どもに持たせるか決めましょう。
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