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【初心者向け】資産形成とは?意味や種類、おすすめの貯蓄方法までわかりやすく解説

【初心者向け】資産形成とは?意味や種類、おすすめの貯蓄方法までわかりやすく解説

安心して老後を迎えるためには資産形成が必要と聞いたことがあるけど、資産形成といっても何をどうしたら良いの?と悩んでいる方も多いかもしれません。本記事では、資産形成の意味や種類をわかりやすく解説します。おすすめの貯蓄方法も紹介するので、参考にしてみてください。

2023年10月18日 ためる・ふやす・そなえる

Supervisor監修者

苛原 寛

1級FP技能士
苛原 寛

大学卒業後、東京海上日動火災保険株式会社に就職。法人営業部で保険提案を3年間行ったのちに独立。現在はフリーランスとして、お金に関するWeb記事の執筆や個人のライフプランニング作成、実行支援を行っている。

資産形成とは

そもそも、資産形成とは一般的にどういった意味をもつものなのでしょうか?

将来に向けて必要な資産を増やすこと

資産形成とは、将来のために必要な資産を増やすことです。子どもの教育費や老後の生活費の確保などを目的に、お金を増やします。そのため、資産形成をする際は目的を決めることが重要です。なぜお金を増やしたいのかよく考えてから、資産形成を始めましょう。

貯蓄も資産形成の一つ

資産形成というと、一般的に投資のイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、将来に向けてお金を増やすという意味では貯蓄も資産形成といえます。

銀行預金を利用している方も、多くの資産形成のうち「貯蓄」という方法を選択していることになります。

資産形成の種類

資産形成には、さまざまな種類があります。それぞれの資産形成の特徴について、リスクにも触れながらわかりやすく解説します。

預貯金

預貯金は、銀行などにお金を預ける方法です。預けたお金が減ることはないため、元本割れが起きないことが預貯金の特徴です。また、お金を預けることで利子がもらえます。安全性を重視して資産形成を行いたい人に向いているでしょう。

しかし、近年は低金利のためもらえる利子はかなり少ないです。メガバンクの普通預金の金利はおよそ0.001%(税引前)のため、100万円預けても1年間でもらえる利子はわずか10円(税引前)です。そのため、お金を積極的に増やしたい方には預貯金をメインに資産形成するのは向いていないでしょう。

預貯金による資産形成のメリット
  • 元本割れのリスクがない
預貯金による資産形成のデメリット
  • 近年は利息が低く、お金が増えにくい

債券

債券とは、国や企業などが資金調達のために発行するものです。債券を購入すれば、発行元の国や企業にお金を貸すことになります。お金を借りた国や企業からは利子を受け取ることができ、満期になれば投資した額面金額を返却する仕組みです。

債券は満期まで保有し続ける必要はなく、途中で売却も可能です。しかし、債券価格は変動するため、売却タイミングによっては損失が発生する可能性もゼロではありません。また、債券を発行した国や企業が倒産した場合、満期になってもお金が返ってこないリスクもあります。

債券は比較的リスクが少ない資産形成の方法ですが、上記のように元本割れやお金が返ってこないリスクもあることを覚えておきましょう。

債券による資産形成のメリット
  • 比較的安定的に運用できる
  • 利息を受け取れる
債券による資産形成のデメリット
  • 債券を発行した国や企業が倒産した場合に、お金が返ってこないリスクがある
  • 大きなリターンは期待できない

保険

保険も資産形成の方法の一つで、金融資産となります。生命保険の中には、解約時に解約返戻金を受け取れる商品があります。もらえる解約返戻金の額が、振り込んだ保険料の総額を超える商品もあります。そのため、万が一の際に備えながら資産形成を行いたい人は、保険での資産形成を検討しましょう。

ただし、高額な解約返戻金を受け取るにはある程度の契約期間が必要です。契約してからすぐに解約すると解約返戻金は少なくなり、元本割れを起こす可能性が高くなります。そのため、生命保険を解約する前には保険会社に連絡して、解約返戻金の金額を確認しましょう。

保険による資産形成のメリット
  • 万が一のリスクに備えながら資産形成が行える
  • 解約返戻金が振り込んだ保険料の総額を超える商品もある
保険による資産形成のデメリット
  • 契約してすぐに解約すると、元本割れを起こす可能性が高い
  • 大きなリターンは期待できない

投資信託

投資信託は、運用会社が多数の投資家からお金を集め、代わりに運用を行う投資商品です。投資先の資産や銘柄の種類は、運用会社が決定します。投資信託を1本購入すれば多くの銘柄に投資できるため、リスクの分散が可能です。

投資信託により、国外の株式をメインに投資するものや、国内の債券をメインに投資するものなど、種類が分かれています。投資目的に合わせ、ご自身に合った種類を選ぶことがポイントです。

また、投資信託は保有中に運営会社へ手数料の支払いが必要です。購入時には、手数料がいくらかも確認しましょう。

投資信託による資産形成のメリット
  • 運用会社(投資のプロ)に運用を任せられる
  • さまざまな銘柄にリスクを分散できる
投資信託による資産形成のデメリット
  • 保有中に手数料がかかる

ETF

ETFは投資信託の1種ですが、一般的な投資信託とは異なります。投資信託は1日に1回算出される基準価格でしか取引を行うことができませんが、ETFは証券取引所に上場しているため、取引所の時間と同様に市場の動きとリアルタイムで取引をすることができます。

価格の変動をリアルタイムで確認しながら購入したい人は、ETFへの投資を検討してみてください。

運用会社が投資家に代わって運用する点やさまざまな銘柄に分散投資できる点は、通常の投資信託と同じです。

ETFによる資産形成のメリット
  • 市場の動きとリアルタイムで取引ができる
  • リスクをさまざまな銘柄に分散できる
ETFによる資産形成のデメリット
  • 分配金再投資を手動で行う必要がある

株式

株式は、企業が資金調達のために発行するものです。株式は価格が比較的大きく変動します。100万円で購入した株式を120万円に値上がりしたタイミングで売却すれば、20万円の利益を得ることが可能です。また、企業によっては株主に対して配当金や株主優待を支給しています。

株式による資産形成のメリット
  • 大きなリターンが狙える
  • 配当金や株主優待をもらえる
株式による資産形成のデメリット
  • 価格変動により損失が出るリスクもある

不動産

不動産投資は、購入時の価格と売却時の価格の差で利益を狙う投資方法です。また、賃貸物件として運用する場合は賃料収入も手に入ります。将来的に土地の価格が上がる場所に物件を建てられれば、大きなリターンを狙えるでしょう。

一方で、不動産投資は不動産購入費用などの高額な初期費用がかかります。さらに、賃貸物件として運用する場合は物件や入居者の管理が必要です。

そのため、コストや手間がかかる投資手法であることを覚えておきましょう。

不動産による資産形成のメリット
  • 大きなリターンを狙える
  • 賃料収入により継続的に収益を得られる
不動産による資産形成のデメリット
  • 初期費用が高い
  • 管理や維持に手間がかかる

コモディティ

コモディティ投資とは、金や銀、プラチナ、原油などの現物資産に投資する方法です。商品(コモディティ)の価格が上がるインフレ時には価格が上がりやすいため、インフレに強い投資手法とされています。ほかにも、コーンや大豆、天然ガスなどへの投資も可能です。

しかし、コモディティでは配当金や金利などの定期的な収入がありません。

コモディティのメリット
  • インフレに強い
コモディティのデメリット
  • 配当金や金利などの継続的な収入がない

資産形成のポイント

資産形成を行う上で、押さえておきたいポイントを紹介します。

長期投資で安定的な運用ができる

資産形成は長期間行うことで安定的な運用が可能です。一般的に、長期間運用することで値動きは安定するため、一度購入した投資商品は長期的に保有することをおすすめします。一日で売買を繰り返すデイトレードなどは、上級者を対象とした投資方法です。

分散投資でリスクを低減できる

安定的な運用を目指す人は、できるだけリスクを分散させましょう。投資対象の資産の種類や銘柄を分散させれば、安定的な運用がしやすいです。そのため、国内外の株式や債券、コモディティなどさまざまな対象への投資を検討してみてください。

また、投資信託を購入すれば簡単に分散投資が可能です。

初心者におすすめの貯蓄方法

資産形成のためには、まず資産形成に回せる元手を作ることが重要です。毎月の収入をすべて消費してしまっては、当然資産形成はできません。ここでは、初心者向けの貯蓄方法を3つ解説します。

先取り貯蓄

初心者向けの貯蓄方法で一般的なのは、先取り貯蓄です。給与などの収入が入ったら、先に貯蓄する金額を決めて貯蓄用口座などに移します。毎月の手取りが25万円なら、5万円を先取り貯蓄して残りの20万円で生活するイメージです。

先取り貯蓄を行えば強制的にお金を貯められるため、資産形成のために着実な貯蓄ができるでしょう。

固定費の見直し

初心者向けの貯蓄方法2つ目は、固定費の見直しです。家計を見直す際は、まず固定費から見直しましょう。固定費は、一度見直したら継続的に支出を減らせます。例えば月に5,000円の固定費を減らせれば、年間6万円もの節約が可能です。

毎月の携帯代や新聞代、アプリの料金などの固定費を見直せないか、ぜひ検討してみてください。

住宅ローンの借り換え

初心者向けの貯蓄方法3つ目は、住宅ローンの借り換えです。金利の低い住宅ローンに借り換えることで、毎月のローン返済金額を減らせる可能性があります。住宅ローンの借り換えでどれくらい返済額が減るかは、シミュレーションサイトなどで簡単にシミュレーションできます。資産運用のための貯蓄を検討する際は、ぜひ利用してみてください。

初心者におすすめの資産形成のための制度

投資初心者が株式や投資信託などでの資産形成を行う際に、おすすめの制度を紹介します。

NISA

初心者におすすめの資産形成のための制度1つ目が、NISAです。通常、投資で得た利益や配当金には約20%の税金がかかります。しかし、NISA制度を使って投資をすればその約20%が非課税となります。そのため、お得に効率よく資産を増やせるのです。

また、2024年からは新NISAが始まり、現行のNISA制度よりも年間投資額が増えるなどの改善が行われる予定です。ぜひ、効率よくお金を増やしたい人はNISA制度を使った資産形成を検討しましょう。

新NISAの制度を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。現行NISAと新NISAの違いを分かりやすく解説しています。

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iDeCo

初心者におすすめの制度2つ目は、iDeCoです。iDeCoは、NISA同様に投資で得た利益や配当金が非課税になります。また、iDeCoは拠出するお金が所得から控除されるため、所得税や住民税の支払いを減らすことが可能です。

このように、iDeCoは投資をしながら節税もしたい人におすすめの制度となっています。

しかし、iDeCoは運用したお金を受け取る際に所得税や住民税がかかる場合もあるため、事前にシミュレーションしたうえで受け取り方を決めましょう。

iDeCoについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。企業型DCとiDeCoの違いを解説しています。

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まとめ

資産形成の種類はさまざまです。リスクが高い金融商品もあれば、低いものもあります。将来必要な金額をシミュレーションして、自分の目的に合った資産形成の方法を見つけましょう。また、NISAやiDeCoなどの制度も活用して、お得に資産形成を始めてみてください。

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