
【栃木】おすすめの日本酒12選!甘口と辛口に分けて銘柄と特徴を紹介
豊富な自然を誇る栃木は、食べ物だけでなく日本酒も有名です。なかには地元でしか味わえない地酒もあり、地元の伝統技術で造られた銘柄の数々は、栃木旅行のお土産や贈り物としても喜ばれるでしょう。今回は、栃木のおすすめの日本酒について各銘柄の特徴とともに紹介します。
自然豊かな栃木は日本酒も有名!

栃木が日本酒で有名である理由は、豊かな自然によって育まれた良質な「水」にあります。一般的に日本酒の成分全体のうち80%を水が占めているとされていることから、水の質は日本酒の味わいや香りなどを大きく左右する重要なポイントです。
栃木には、鬼怒川や那珂川などの清流が数多くあります。加えて、日光連山をはじめとした山々から流れ出た雪解け水が土や砂でろ過されることで、日本酒に最適な硬度・ミネラル量の伏流水がたくさん採水できるため、栃木の日本酒は「美味しい」と有名なのです。
栃木県内には、大田原市や小山市、栃木市などといった川が集結している地域を中心に、日本酒を手掛ける蔵元・酒造が数多く存在しています。特定の地域でしか味わえない地酒もあるため、日本酒好きの方はぜひチェックしてみましょう。
【辛口】栃木でおすすめの日本酒6選!
栃木の辛口日本酒は、日本酒特有のキレや酸味を感じやすいだけでなく、すっきりとした味わいの銘柄が多いことから、料理やおつまみとの相性ぴったりです。ここからは、栃木でおすすめの辛口日本酒を紹介します。
菊の里酒造 大那(だいな)

大那は、栃木県大田原市の酒蔵である菊の里酒造で誕生した辛口日本酒です。那須黒田原地区の契約農家が手掛けるミネラル豊富な酒米を採用しており、しなやかな酒質でバランスもよく、高い人気を誇っています。
特に「超辛口」は、糖分の量を表す日本酒度が「+10」(+の数値が高いほど糖分が少なく、一般的な辛口日本酒は+3.5~+5.9)と高いのが特徴です。米の旨味とすっきりとした後味が感じられることから食中酒としておすすめな日本酒です。
若駒(わかこま)

若駒は、栃木県小山市を代表する地酒の一つです。日光連山の清らかな伏流水と、米の名産地である小山市が手掛ける上質な米による手造りの日本酒は、辛口ながらも芳醇な味わいを堪能できます。
また、米をあまり磨かない「低精白」にこだわっている点も若駒の特徴です。低精白の酒米を使用することで米本来の旨味・香りを感じられるため、素材本来の魅力を堪能したい人におすすめできる栃木の日本酒です。夏季限定の「若駒 馬夏ンス」をはじめとした季節限定のフレーバーもあるため、同じ銘柄でも違ったテイストを楽しめます。
惣誉(そうほまれ)

栃木県芳賀郡で作られている惣誉は、地元栃木で150年以上愛されてきた定番の辛口日本酒です。酒造りには最高品質の特A地区で栽培された米と、鬼怒川水系にあたる小貝川の清らかな伏流水を採用しています。上質な素材と丁寧な手作業によるまろやかな酒質は、辛口の日本酒を初めて飲む人も飲みやすいでしょう。
特に「惣誉 辛口特醸酒」は、やわらかさとハリのバランスが良い口当たりと、すっきりとした後味が特徴です。癖の少なさから、冷やしたり燗をつけたりして飲んでも美味しく味わえます。惣誉は醸造量のほぼ9割が地元で消費されるとされているため、栃木でしか味わえない銘柄といえるでしょう。
辻善兵衛(つじぜんべえ)

辻善兵衛は、栃木県真岡市にある辻善兵衛商店にて作られている地元で有名な辛口日本酒です。鬼怒川水系の伏流軟水で酒米本来の旨味を最大限引き出すことにこだわっており、やわらかな口当たりと爽やかなキレが高く評価されています。
その味の上質さは、2000年に開催された「第70回 関東甲信越国税局酒類鑑評会」において栃木県第一位を受賞するほどであり、栃木県内を代表する人気銘柄の一つといえるでしょう。山田錦や夢ささらなど、シリーズによって使われている米の種類が少しずつ違うため、飲み比べを楽しめるでしょう。
天鷹(てんたか)

天鷹は「辛口でなければ酒ではない」という信念のもと、伝統技術で造られている栃木の辛口日本酒です。那須連山からの清らかな水と安全性にこだわった有機米を採用しており、辛口ながらも優しい口当たりと穏やかな酸味が感じられます。
品質の高さは海外でも評価されており、日本国外で最も歴史のある日本酒の品評会「全米日本酒歓評会」では2021年に純米の部で金賞を受賞しています。季節に合わせてさまざまな温度で楽しみたい人におすすめできる、栃木の日本酒です。
四季桜(しきさくら)

四季桜は、宇都宮酒造にて誕生した地酒です。仕込みに鬼怒川水系の軟水を採用したことで、やわらかな口当たりと上品な香りを楽しめます。
なかでも人気の「四季桜 万葉聖」は後味がすっきりとした端麗タイプであり、フルーティーで華やかな吟醸香が特徴です。世界最大規模のワインコンペティションである「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」では2017年に大吟醸酒の部でゴールドを受賞しており、JALの国際線ファーストクラスの機内酒にも採用された実績があります。
【甘口】栃木でおすすめの日本酒6選!
栃木の甘口日本酒は、米本来のやさしい甘みとフルーティーな味わいを楽しめるものが多いことから、日本酒初心者にも飲みやすい傾向にあります。ここからは、栃木でおすすめの甘口日本酒を紹介します。
七水(しちすい)

七水は栃木県宇都宮市にある七つの名水の総称から名づけられた、地元栃木で愛されている甘口の日本酒です。フルーティーな甘い香りと味わいだけでなく、さっぱりとしたドライな後味もあるため、食前酒にぴったりな銘柄といえるでしょう。
シリーズによって柑橘系や葡萄系など、香りが少しずつ異なるため、カクテル感覚で日本酒を楽しめるでしょう。
鳳凰美田(ほうおうびでん)

鳳凰美田は、栃木県小山市で作られている甘口日本酒です。日光山系の豊富な伏流水の恩恵を受けており、丁寧な醸造によるフルーティーな香りとメロンのような強い甘みが広がります。ほのかな苦みと適度なキレもあるため、心地よい飲み心地と余韻を楽しめるでしょう。
少し冷やして飲むことで、鳳凰美田特有の芳醇な香りが引き立てられるだけでなく、すっきりとした喉ごしになります。入手困難なレアボトルもあるため、栃木を訪れた際にはぜひ探してみてください。
旭興(きょくこう)

旭興は、栃木県大田原市にて100年以上に渡って愛されてきた甘口の日本酒です。和釜と甑(こしき)を使った伝統製法と最新技術を併用した酒造りを採用しており、風味・口当たりが異なる多彩なシリーズを展開しています。
特に、超低精米のお米を「きもと」で仕込んだ日本酒「旭興 ROSSO(ロッソ)」は、樫樽でじっくり熟成されたことで、日本酒でありながらブランデーのように芳醇な香りと強い甘さがあります。製造量の99%が栃木県内で消費されることから、栃木でしか味わえない銘柄の一つといえるでしょう。
純米吟醸 門外不出(もんがいふしゅつ)

純米吟醸 門外不出は「地産地消、栃木の地酒」をコンセプトに作られた、栃木を代表する日本酒の一つです。栃木県小山市で採れる中硬水の水質を最大限活かせるように、濃醇旨口に仕上げているのが特徴といえるでしょう。
麹米の比率を高くしたことで、やさしい口当たりと米本来の旨味をじっくり味わえるため、食中酒にもぴったりです。常温はもちろん、冷やしたり、ぬる燗で楽しんだりするのにも向いています。多彩な楽しみ方をしたい人におすすめできる栃木の人気日本酒です。
東力士(あずまりきし)

東力士は、栃木県那須烏山市にある島崎酒造で誕生した伝統的な日本酒の銘柄です。洞窟での清酒熟成により、米本来の旨味と甘みを引き立てているのが特徴といえます。特に定番ボトルの「普通酒 甘口」は、飲み飽きないすっきりとした後味とまろやかな甘みが広がります。
姿(すがた)

姿は、栃木市にある飯沼銘醸で製造されている地元で人気の日本酒です。同じ蔵元で作られている「杉並木」とは異なり、無濾過生原酒を採用したことで、酒米本来の旨味を閉じ込めています。
特に「姿 純米大吟醸 生原酒 五百万石」は、花のような上品な香りとフルーティーな味わいが口いっぱいに広がるため、日本酒初心者にも飲みやすいでしょう。お酒デビューにもぴったりな栃木の日本酒です。
栃木の日本酒をより美味しく楽しむコツ

栃木の日本酒は風味も口当たりもさまざまなので、どうすれば美味しく楽しめるか悩む人も多いでしょう。ここからは、栃木の日本酒をより美味しく楽しむコツを解説します。
飲むときの「温度」は日本酒の種類に合わせる
日本酒を飲むときには種類に合わせた「温度」で楽しむことで、銘柄ごとの味わいや香り、キレなどをより引き立てられます。日本酒の飲み方は温度によって熱燗やぬる燗、冷やなどと呼ばれており、それぞれふさわしい日本酒の種類が異なるため、以下の表を参考にしながら堪能してみましょう。
温度 | 特徴 |
冷や(常温) | 夏はまろやかな口当たり、冬はキリッとした冷たさを楽しめるなど、季節によって違った風味を楽しめる。純米酒向けの飲み方。 |
冷酒(5~15度) | 日本酒本来の華やかな香りを引き立たせられる。大吟醸酒や本醸造酒などの高い香りの日本酒向けの飲み方。 |
ぬる燗(40度前後) | 米の旨味が引き立つ。純米酒向けの飲み方。 |
熱燗(50度前後) | 日本酒の甘みが抑えられるため、辛口の日本酒向けの飲み方。 |
使う器の素材選びにもこだわる
日本酒を飲む際には、使う「器」にもこだわるのがおすすめです。例えば、磁器や陶器は燗酒に適した器ですが、磁器はすっきり、陶器はまろやかな口当たりになります。器の素材によって日本酒を飲んだ時の口当たりや温度感が違うため、自分好みの組み合わせを探してみましょう。
飲みにくい場合は割り物でアレンジを楽しむ
初めて飲む銘柄で飲みにくいと感じた場合は、割り物でアレンジしてみるのもおすすめです。例えば、炭酸水で割るとさっぱりとした味わいになります。お好みでスライスした柑橘類を加えれば、より飲みやすくなります。
まとめ

栃木には本記事で紹介したもの以外にも多彩な銘柄の日本酒があり、それぞれ違った味わいや香りを楽しめます。ぜひ自分好みの銘柄を探してみてください。
栃木はお酒だけでなく、地元の食材を使ったグルメも有名です。以下の関連記事では、栃木が誇る美味しいグルメを紹介しています。日本酒と一緒に楽しみたくなる食べ物もあるため、ぜひこちらもチェックしてみてください。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。