
内装リフォームの相場はいくら?費用を抑えるコツや工事の注意点を紹介
家に住み続けると、定期的に内装リフォームを行う必要があります。しかし、内装リフォームにはまとまった費用がかかるため、まずは相場を知りたい方もいるかもしれません。この記事では、内装リフォーム工事の相場や費用を抑えるコツ、注意点について解説します。
内装リフォーム費用の相場

まずは、内装リフォーム工事をする場合、どのぐらいの費用がかかるのか相場について解説します。
平均値は約350万円
一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「2023年度 住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査結果報告書」によれば、調査に参加した実施者のリフォーム費用の平均は347.6万円でした。
出典:一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「2023年度 住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査結果報告書」工事内容ごとの費用の相場
一口に内装リフォーム工事といっても、何をするかによって費用は異なります。内装リフォーム工事内容ごとの費用の相場は以下のとおりです。
クロスの張り替え(10帖) | 5万〜11万円 |
フローリングの張り替え(10帖) | 11万〜20万円 |
間仕切りの設置 | 8万〜25万円 |
間仕切りを撤去してリビング拡張 | 40万〜90万円 |
収納のリフォーム | 10万~35万円 |
和室から洋室へのリフォーム | 40万~100万円 |
廊下のリフォーム | 20万~50万円 |
階段のリフォーム | 10万~30万円 |
なお、実際の費用は工事の内容や発注先となる工務店、地域や時期、使う材料のグレードによっても異なります。上記の表で示した費用は、あくまで参考程度に考えましょう。
内装リフォーム工事の費用を抑えるコツ

工事内容によって異なりますが、一般的に内装リフォームには数十万円~数百万円の費用がかかるため、節約も重要です。ここでは、内装リフォーム工事の費用を抑えるためのコツについて解説します。
できるだけ一度にリフォームを済ます
まず、内装リフォームをする際は、できるだけ一度で済むように計画を立てましょう。「今回はキッチンだけ、次回は廊下を」のように小規模な工事を繰り返すのは、人件費や施工費がかさむ原因になるため好ましくありません。
一度に大規模な内装リフォーム工事を行うほうが、小規模な工事を繰り返すよりも費用を抑えられる可能性が高くなります。家の中でリフォームが必要そうな場所を徹底的に洗い出し、できるだけ一度で終わらせる前提で計画しましょう。
実際にサンプルやショールームで確認する
壁紙や床材、システムキッチンや洗面台など、内装リフォームに使用する建材・部品は、カタログだけではなく実際にサンプルを入手したり、ショールームに出向いたりして確認しましょう。
カタログはあくまで印刷物に過ぎないため、細かい色合いや質感までは分かりません。金額が高くても満足できない品質である可能性もあるため、直接見たり、触ったりして選ぶのがもっとも確実です。事前によく確認せずに選んでしまい不本意な仕上がりになっても、再度内装リフォーム工事を行うのは現実的ではないため、時間をとってしっかりと選びましょう。
補助金も有効活用する
自治体によっては、一定の条件を満たす内装リフォーム工事を含めた住宅の改修を行った住民が利用できる補助金制度を設けていることがあります。
例えば、栃木県宇都宮市の場合は「宇都宮市住宅改修事業費補助金」という名称で実施されており、対象経費の10%相当額(上限10万円)の補助を受けることが可能です。
内装リフォーム工事を依頼する際、工務店にも利用できる補助金がないか問い合わせてみましょう。
複数のリフォーム会社に見積もりを依頼する
複数のリフォーム会社や工務店に見積もりを依頼することも重要です。依頼する工事の相場感は、複数の見積もりを比較検討しないと見えてきません。
また、相場よりあまりに高い(もしくは低い)金額を提示された場合は、その理由を聞いてみましょう。根拠のある回答がなかった場合、不本意な内装リフォーム工事に終わる可能性もあるため、そのようなリフォーム会社や工務店への依頼は見送った方がよいでしょう。
内装リフォーム工事をする際の注意点

内装リフォーム工事をする際は、トラブルが起きないよう最大限配慮することが重要です。ここでは具体的な注意点を解説します。
内装リフォームが得意な工務店に頼む
内装リフォームを依頼する際は、豊富な実績がある工務店やリフォーム会社を選びましょう。
リフォーム工事にはさまざまな種類があり、工務店によって得意な分野が異なります。工務店やリフォーム会社によっては外装工事を主力にしていて、内装リフォームはほとんど手掛けていない場合もあるため注意が必要です。
また、内装リフォーム工事に対応している工務店やリフォーム会社であっても、望む仕上がりになるとは限りません。過去の事例集を見せてもらうなどして、希望する内装にしてもらえるかを吟味したうえで選びましょう。
工事内容や日程を確認する
内装リフォーム工事を依頼する工務店もしくはリフォーム会社が決まったら、工事内容や日程を確認しましょう。工事内容にもよりますが、事前の片付けや仮住まいの手配が必要になるためです。
また、工事の日程が決まったら、近隣へのあいさつ回りもしましょう。工事中は車や人の出入りや機材の搬入、重機や工具の使用などによりいくぶん騒がしくなります。内装リフォーム工事を行う旨を説明し、迷惑をかけることに対して理解を求めましょう。
一般的に工事開始日の1~2週間前にあいさつを済ませるため、具体的なスケジュールを工務店やリフォーム会社の担当者に確認してください。
マンションの場合は管理会社に問い合わせる
自宅が一戸建てではなくマンションなどの集合住宅の場合は、内装リフォーム工事の計画が持ち上がった時点で管理会社に問い合わせましょう。管理規約の内容次第ではできない工事もあるためです。
工務店やリフォーム会社の担当者と相談しながら、計画している工事の内容が管理規約に違反していないか確認しましょう。
統一感を意識してプランニングする
費用面というよりは仕上がりの面で意識すべきこととして、統一感を意識したプランニングの重要性が挙げられます。洗練された内装にしたいなら、部屋全体の色使いに統一感を持たせることが重要です。
例えば、北欧風のインテリアにしたいならグレーや白、青などの色で壁紙を統一するなど工夫を凝らしましょう。実際は、仕上がりのイメージや自分と家族の好みを伝えれば、工務店やリフォーム会社の担当者が一緒に選んでくれるので、積極的に相談することをおすすめします。
基本的にはすべてプロに任せる
理論上、内装リフォーム工事を自分たちで行うのは不可能ではありません。しかし、建築士や電気工事士の資格を持っている、普段から大工仕事をしているなどの特殊な事情がない限りはやめたほうが無難でしょう。
望まない仕上がりになるばかりでなく、漏電や重い部品の落下など、人命にかかわる事故が起きる原因にもなります。家族が安全に暮らすためにも、費用がかかっても基本的にはすべてプロに任せましょう。
内装リフォーム工事の予算が足りない場合の対処法

内装リフォーム工事の予算が足りなくても、いきなり諦めるのではなく、可能な限りは続ける方向性で進めましょう。ここでは、内装リフォーム工事の予算が足りない場合に検討してほしい対処法として、以下の3つを解説します。
工事の計画自体を見直す
最初に「内装リフォーム工事の計画自体を見直す」ことが挙げられます。材料のランクを下げる、問題のない範囲で簡単な工事にするなど、内容を見直せば予算を下げられる可能性があります。
ただし、予算を下げることだけを目的に見直しをすると、かえって不満が残る家になってしまうかもしれません。ご自身・ご家族の中での優先順位を決めたうえで、内容を見直しましょう。
値引き交渉をする
工務店に値引き交渉をしてみるのも、予算が足りないときに試してほしい対処法の一つです。実際の工事の時期を閑散期にずらすなど、工務店にとっても有利な条件を出せば応じてもらえる可能性があります。
ただし、強引な交渉は好ましくないため、柔らかい伝え方で話をしてみましょう。複数の工務店・リフォーム会社から見積もりをとっている場合は、その点を引き合いに出して交渉するのもよいでしょう。
リフォームローンやフリーローンを検討する
一時的に手元資金が足りない、将来的に返済できる見込みがある場合は、リフォームローンやフリーローンで不足分を補うのも一つの選択肢となります。
リフォームローンとは、文字通りリフォーム工事などを行う際の資金を借りることを目的にした商品です。また、フリーローンは一般消費者向けのローンの一種で、基本的に資金の使用目的に制限がないものを指します。
あしぎんリフォームローンまとめ

内装リフォーム工事の費用の相場は約350万円ですが、どのような工事を行うかによっても大きく上下します。いずれにしても、数十万円~数百万円の出費となるため、事前の情報収集は非常に重要です。そのうえで、予算を決め、過不足なく工事ができるよう計画を立てましょう。
内装リフォーム工事は何度も行えるものではない以上、できるだけ一度で満足の行く工事ができるよう、ご家族やリフォーム会社・工務店の担当者を含めてしっかり話し合いましょう。
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