
外貨預金とは?仕組みやメリットなどを初心者にもわかりやすく解説
外貨預金とは、日本円ではなく外国の通貨で預金をする方法です。日本円で預金するよりも高い金利を得られる可能性があり、為替の変動によってはさらに利益も多くなります。本記事では、外貨預金とはどんな資産運用なのか、メリットなどを詳しく解説します。
外貨預金とは?基本的な仕組みを解説

外貨預金は、簡単にいうと日本円以外の通貨で預金を行う方法です。円貨を口座に預ける預金と異なり、外貨預金は預金金利だけでなく、為替変動も利用して利益を期待できます。
銀行などの金融機関は、米ドルやユーロ、オーストラリアドルなどの外貨預金商品を用意しています。そのため、外貨定期預金や外貨普通預金など、自身の利用しやすい方法で運用できるでしょう。
外貨は金利が円よりも高い場合が多く、円貨を預けておくよりも高い金利を得やすい点がメリットです。一方で、為替レートの変動により損をしてしまうリスクもあるため、しっかりと運用方法を理解することが大切です。
外貨預金をする3つのメリットとは

外貨預金には、金利が高い、為替差益を得られる、資産の分散ができるといったメリットがあります。それぞれのメリットを、初心者にもわかりやすいように解説していきます。
利息が高くなりやすい
外貨預金の最大のメリットの一つは、通常の日本円預金よりも高金利でお金を預けられることが多い点です。例えば、米ドルの金利が1%の場合は1ドル預ければ0.01ドルの利息がつき、1,000ドルを預ければ10ドルの利息を得られます。
外貨預金のなかでも定期預金はより高い金利が設定されていることが多く、長期間の運用を考えている方にとっては安定した金利収益を得られる手段となるでしょう。
為替次第で利益を得られる
外貨預金の魅力の一つは、為替の動きに応じて利益を得ることができる点です。1ドル100円のタイミングで米ドルで預金をした後、1ドル120円に円安になれば、預金しているドルを円に換算した際により多くの日本円を手に入れられます。
為替レートの変動を活かして利益を得られるため、適切なタイミングで外貨預金をすることが大切です。
資産のリスクを分散できる
外貨預金のもう一つの大きなメリットは、資産をリスク分散できる点です。日本円で全ての資産を預けるのではなく、外貨預金を活用して複数の通貨で資産を運用すれば、特定の通貨の価値が下落しても他の通貨の利益でカバーできる可能性があります。
特に不安定な経済情勢の中で、資産を保護するためにリスク分散は重要です。
外貨預金をする前に知っておきたいデメリットとは

外貨預金には大きなメリットがある一方で、デメリットも存在します。
主なデメリットとしては、為替リスクがあること、手数料が高いこと、預金保険の対象外であることです。これらのデメリットをしっかり理解したうえで、外貨預金を利用しましょう。
為替変動のリスクがある
外貨預金は為替市場に影響を受けるため、通貨価値の変動が直接元本に影響を与えます。1ドル100円だったのが1ドル80円になるなど、円高が進めば、外貨預金で得た利息や元本が円に換算した際に少なくなってしまいます。外貨預金を続けるには、為替変動を予測して資産を運用しましょう。
手数料が多くかかる
外貨預金には、為替手数料がかかります。為替手数料が高額な金融機関を利用すると、大きな負担となってしまう可能性があります。為替手数料が高い場合、利益が出ても手数料によって目減りすることもあります。
外貨預金を選ぶ際には、手数料の内容や金額をしっかりと確認し、運用する通貨によるコストも考慮したうえで選択することが大切です。
預金保険制度の対象外になる
外貨預金は、日本の預金保険制度の対象外となります。預金保険制度とは、銀行が破綻した場合に口座のお金の元本1,000万円とその利息分を保護する仕組みのことです。
この預金保険制度は外貨預金には適用されず、万が一銀行が破綻した場合には預けたお金が戻ってきません。外貨預金をする際は、預金先の銀行の信用状況や経営状況を十分に確認する必要があります。
外貨預金で人気の通貨の種類とは

外貨預金を行う際には、どの通貨で預けるかが非常に重要です。通貨ごとに金利やリスクが異なるので、自分の資産運用方針に合った通貨を選びましょう。
ここでは米ドルや豪ドルなど、外貨預金で人気の通貨の特徴を解説します。
米ドル
米ドルとは、安定した経済基盤を持つアメリカ合衆国の通貨で、世界で最も取引されている通貨でもあります。外貨預金の中でも人気が高く、金融機関や金融商品、預金方法によっては金利が比較的高いことも多いです。
円と米ドルの為替相場も比較的安定しており、リスクが少ない点もメリットです。
豪ドル
豪ドルとは、オーストラリアの通貨のことです。オーストラリアは鉄鉱石や液化天然ガスなどの輸出による利益を多く得ている資源国であり、豪ドルは資源価格や経済動向に影響を受けやすいという特徴があります。
豪ドルでの外貨預金は高い金利を得やすい一方、資源価格の変動や世界経済による為替の影響を受けやすいです。そのため、為替リスクを適切に把握しながら運用する必要があります。
外貨預金がおすすめの人の特徴とは

外貨預金は、すべての人に向いているわけではありません。ここでは、外貨預金がおすすめな人とはどんな人なのか、その特徴を紹介します。
中長期的に資産運用をしたい人
外貨預金とは、長期的に資産を増やしたい人におすすめの仕組みの資産運用方法です。経済の安定している通貨を選んで長期間運用すれば、為替変動や金利の変動を有利に活かすことが可能です。
外貨預金は時間が経つほど安定した運用が期待できるので、長期的な視点で資産運用を考えている人は検討してみましょう。
円建てよりも高金利を得たい人
現在、円の金利は外貨預金と比較するとまだ低水準であるため、円預金だけでは十分な利息を得るのが難しいです。外貨預金は、金利が高い通貨を選ぶことで円預金よりも高いリターンを期待できる仕組みです。
特に、米ドルやオーストラリアドルなど、高金利が魅力的な通貨で運用すると安定した利息を得られ、資産を増やしやすくなるでしょう。外貨の金利はその国の情勢や金融政策によっても変動するので、常に動向をチェックしておくことも大切です。
インフレ対策をしておきたい人
外貨預金はインフレ対策として有効です。インフレとは、モノやサービスの価格が継続的に上昇する経済状態のことです。
円安になる局面で外貨で資産を持っていると、円換算での価値が増加する可能性があります。インフレリスクに備えつつ、通貨の価値が安定している外貨で運用することで、資産を守りながら増やしていくことができるでしょう。
足利銀行の外貨預金については、以下のページも参考にしてみてください。
外貨預金をおすすめしない人の特徴とは

外貨預金は一部の人々にとって魅力的な資産運用方法ですが、すべての人に適しているわけではありません。ここでは、外貨預金をおすすめしない人とはどんな人なのか、その特徴をいくつか紹介します。
短期間で利益を出したい人
外貨預金は為替相場の変動を利用して利益を得る資産の運用方法ですが、短期間で大きな利益を出すのは難しいです。
為替の動きは予測が難しく、数週間や数ヵ月といった短期間で急激なリターンを期待するとリスクが高くなります。そのため、短期間で利益を出したいと考えている人は、外貨預金以外の資産運用方法を検討する必要があります。
手数料や税金を払いたくない人
外貨預金には、為替手数料や利益に対する税金などのコストがかかります。
これらの手数料は積み重なるとかなりの額になるので、手数料や税金を払いたくない人にはコスト面で不利に感じるかもしれません。手数料を最小限に抑えたい方は、別の運用方法を検討するほうがいいでしょう。
預金保険制度適用内で貯金したい人
外貨預金は日本の預金保険制度の対象外なので、銀行が破綻した場合には元本の保証がありません。万が一の際に備えて預金保険制度適用内で貯金したいと考える人にとっては、安全性の面で不安を感じることもあるでしょう。
元本保証を重要視する場合は、外貨預金よりも円預金を選んだほうが安心です。
外貨預金を始める前に押さえておきたいポイント

外貨預金で成功するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。外貨預金を始める前に抑えておきたいポイントとはどんな内容なのか、詳しく解説します。
複数の外貨に分散して運用する
外貨預金は、複数の外貨に分散して運用することがおすすめです。一つの通貨に依存すると、為替相場によっては損失が大きくなる可能性があります。
例えば、米ドルだけで運用している場合、1ドル100円が1ドル80円までドル安に進行すると、その分利益が目減りしてしまいます。他の通貨もあわせて運用することでリスクを分散して、為替変動に強い運用が可能です。
先ほどご紹介した豪ドルなど、異なる経済圏の通貨を併用することも検討しましょう。
預け入れのタイミングを分散する
外貨預金は、預け入れのタイミングを分散することも大切です。為替相場は常に変動しており、特定の時期にまとめて預け入れると、タイミングが悪いと損失が大きくなってしまいます。複数回に分けて預け入れれば、バランスを取りやすくなるでしょう。
タイミングを分散する方法としては、月ごとに定期的に預金する、為替相場が有利に動いているタイミングを狙って預金するなどがあります。
長期間使う予定のないお金を運用する
外貨預金は、長期間使う予定のないお金を運用したい際におすすめの方法です。為替相場は予測が難しく、短期的な変動が激しいため、急いでお金を取り出したい場合には向いていません。また、長期間の定期預金のほうが金利が高くなる商品も多いです。
外貨預金をする際は、すぐに使うお金ではなく、余裕のある資金でおこなうことを意識しましょう。
まとめ

外貨預金とは、日本円ではなく外貨で預金をする方法です。為替リスクなどがありますが、上手に活用すれば日本円での預金よりも高い利益を得られます。
外貨預金初心者の方は、本記事で紹介した向いている人の特徴や運用時のポイントを押さえて、自分にぴったりの運用方法、預け先を探していきましょう。
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