頭取メッセージ

株式会社足利銀行 取締役頭取 清水 和幸
株式会社足利銀行 取締役頭取
株式会社足利銀行 取締役頭取 清水 和幸

皆さまには、平素より足利銀行をお引き立ていただき、誠にありがとうございます。

少子高齢化、産業・就業構造の変化、地政学リスクの高まりといった社会・経済環境の大きな変化に加え、他業態を含めた競争の激化など、地域金融機関を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いております。金融環境をみても、長期に及んだマイナス金利の解除など、金融政策の枠組みが見直されつつあり、潮目が変わる様相を呈しております。また、お客さまにおかれましても、物価高・高齢化・人材不足・脱炭素への移行など大きな環境変化のなかで、さまざまな課題に直面しておられます。
このような外部環境の変化をお客さまとともに成長する機会と捉え、あらゆるお客さまの悩みや課題の解決を支援してまいります。

当行では、2024年度の経営方針を「『CSVの実現』に向けて、お客さまの『メインパートナー』化への取り組みを継続・強化する」としました。『CSV』とは「Creating Shared Value」の略で、一般的に「共通価値の創造」と訳されます。お客さまの課題や目標・夢を共有し、ともに解決・実現した先に、当行の利益や成長(企業価値向上)があると考え、日々の活動に取り組んでいます。

法人のお客さまに対しては、お客さまとの丁寧な対話を重ねることにより経営課題を共有する「事業性評価」、その経営課題をともに解決する「本業支援」の先に、CSVの実現があると考え、営業店と本部、業務提携先とも連携した取り組みを行っています。
本部の本業支援室には、専担部署や外部出向などで専門知識を深めた行員のほか、各業界の豊富な経験・知識を持った外部人材を顧問やコーディネーターとして招聘、配置しています。充実した体制のもと、人材紹介、IT・DX化、海外支援など多様な分野において、真の課題・ニーズの把握とそれに適ったソリューション(最適な解決策)を提案いたします。

個人のお客さまに対しては、お客さまの人生を一緒に考え、それぞれのライフステージに生じるさまざまな課題に対し、一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな対応を行い、適切なアドバイスができるよう取り組んでいます。
個人向けコンサルティング業務に特化した営業店「ブロック個人営業部」を、栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県に全24か所設置し、専門スタッフであるライフプランアドバイザーを約300名配置しています。また、本部には、より専門的な知識・経験を有する「財産コンサルタント」を配置しており、ライフプランアドバイザーと連携しながら、資産形成から資産継承・相続まで専門的かつ最適なご提案を行っています。

そして、事業領域の拡大にも積極的にチャレンジしてまいります。
栃木県内の地元企業との共同出資により設立した当行子会社「株式会社コレトチ」が昨年8月、電力事業に参入しました。今年6月には、栃木県が有する施設において、太陽光発電設備および付帯設備の導入による電力の供給契約を締結しました。今後も、本事業の活用による再生可能エネルギーの地産地消に取り組み、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。

大きな環境変化の中において、お客さまと共に考え、悩み、汗を流し、従来の枠組み・発想を超えた考え方で、地域にポジティブな影響をもたらす存在であり続けたいと考えています。地域経済の発展に貢献するとともに、私たち自身も成長してまいります。

今後とも、お客さま、地域の皆さまのご期待にお応えできるよう、役職員一同全力を尽くしてまいります。
引き続き足利銀行へのご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

2024年6月